お問い合わせContact

閉じる

サポーター会員情報変更Supporter information update

閉じる
閉じる
閉じる
閉じる
閉じる
閉じる

All Menu全メニュー

閉じる

〒150-0012 東京都渋谷区広尾5-23-5
長谷部第一ビル402号室Google Map

※現在、弊団体は在宅勤務を実施しております。事務所訪問をご希望の際は、事前にお問い合わせフォームよりご一報願います。

閉じる

inIndiaインドでの活動2012~

人身売買の被害に
あった人たちが声をあげ、
システムを改善する

What we do in
India

かものはしプロジェクトでは2012年から「商業的性的搾取及び
労働搾取を目的とした人身売買」を解決するために、インドで活動を続けています。
サバイバー(人身売買の被害を生き抜いた人)が自分の人生を取り戻し、
社会を変えるリーダーへと成長することに寄り添う「リーダーシップネクスト事業」と
人身売買ビジネスが成り立たないように、社会を変える仕組みを変える
「タフティーシュ事業」を柱として、現地パートナー団体を通じて支援しています。

Partnership with

インドの人身売買問題

800万人が現代の奴隷に

インドでは、およそ800万人の人々が、さまざまな形態の「現代の奴隷(Modern Slavery)」の被害にあっていると考えられています。かものはしでは、2012年の活動当初から2017年までは、その中でも特に「商業的性的搾取を目的とした人身売買」の問題を解決するため、そして2018年以降は労働搾取を目的とした人身取引にも焦点をあてて、主に2つの事業を通してこれらの問題解決を支援してきました。

トラフィッカーが適切に処罰されることが極めて難しい

2012年にインドにおける性的搾取を目的とした人身売買状況の調査を進めていく中で、州をまたいで女性やこどもたちが被害にあっていること、その最大のルートは西ベンガル州からマハラシュトラ州間(距離にすると1600km)であることが分かりました。

インドにおける人身売買が解決されない大きな理由は、州をまたいだ連携が、政府機関及びNGO間でないこと、そしてトラフィッカー(被害者を誘拐して売春宿に売り飛ばす人)が有罪判決にならずに「野放し」になっていることだと、支援開始直後の調査でわかりました。国土の広いインドは連邦制国家のため各州の権限が強く、被害者が州をまたいで売られた場合、州政府同士、異なる州の警察同士の連携が困難であり、捜査が適切に行われません。また裁判プロセスも長期化するため、トラフィッカーが適切に処罰されることが極めて難しい現状があります。また、被害者が正義を求め、裁判で闘おうとしても、女性やその家族が、加害者からの脅しや嫌がらせにあうことも少なくありません。このような状況から、被害者にとって正義や尊厳を回復するために、システム的課題が大きいのです。

※参照:“Respond-Solve-Evolve”, Sattva Consulting, 2021

What we do in India

01

こどもが売られない社会の仕組みを作るプログラム

Tafteesh[タフティーシュ事業]

The Issue課題

野放しになっているトラフィッカー(加害者)と
サバイバーに非友好的なシステム

人身売買の犯罪に加担する人たちは、村から被害者を調たちするグループ、中継地点で被害者を譲り受け売春宿まで連れていくグループ、売春宿で被害者に性的サービスを強要するために身体的・性的・精神的虐待を行うグループから構成されています。インドの人身売買犯罪ケースで捕まり、刑を受けるのは、この連鎖の末端である、売春宿で強要・虐待をするグループであることが多く、特に村から被害者を調たちするトラフィッカーたちが、人身売買の犯罪で警察調書に乗ることはほとんどありませんでした。村から売春宿までの一連がつながって初めて、それが州をまたいだ組織的犯罪であることが立証されるのですが、村の警察と、売春宿が所管の警察が連携することは、自動的にはシステムとして存在せず、従って人身売買の犯罪に巻き込まれながら、被害者は泣き寝入りをせざるをえない状況があります。また村のトラフィッカーが逮捕されないため、レスキューされて村に戻ってもトラフィッカーから嫌がらせ・脅迫を恒常的に受け、被害者とその家族が追い詰められていく状況があります。

Our Approach取り組み

被害者が正義と権利を取り戻すために

サバイバーの人たちの声を真ん中におき、現地パートナーNGOや弁護士グループが、インドにおける加害者の捜査・裁判の仕組みや、被害者を支援する仕組みを変えていくことを、かものはしは2013年から支援しています。サバイバーの一人一人が、加害者を訴えたいのか、被害者補償の申請をしたいのか、州や県の社会・生活再建プログラムにアクセスしたいのか、彼女たちの声をソーシャルワーカーや弁護士たちが深く聴き、警察や検察、裁判官などと連携し、ケースマネジメント手法を使って、それぞれのサバイバーの人たちが求める正義を手にできるよう、パートナー団体たちが活動するのを支援してきました。その結果、西ベンガル州でタフティーシュが支援している裁判ケースでは、2016年から2023年末までに、124人のサバイバーが被害者補償を申請し、うち半数は被害者補償が認められ、棄却された被害者補償申請は1件も出ていません。認められたケースでは、14万円〜140万円の被害者補償が国からサバイバーに支払われています。また、サバイバーの人たちの声を、事業開始当初から事業の真ん中におき続けてきたことにより、サバイバーの人たちが自分で政府関係者の説明責任を求め、自分で自分の正義と権利を取り戻すためのアクションの主体になりました。彼女たちが加害者処罰やリハビリ、被害者補償に主体的に参加していることが、政府関係者及び国際社会から高く評価されています。

What we do in India

02

サバイバーのリーダーシップ成長支援プログラム

Leadership Next[リーダーシップネクスト事業]

The Issue課題

サバイバーの声は人身売買問題解決に
見向きもされない

これまでの20年間以上にわたって、数多くの国際機関、NGO、ドナーたちが人身売買問題を解決するための手法とプログラムに多大なお金と時間とエネルギーをかけてきました。しかし、そのどれにも、実際に人身売買の被害を経験した人たちの声は反映されていないことに気づきました。なぜなら、①人身売買の被害にあった人たちは「かわいそう」で無力な被害者であり、彼らがリーダーシップを取って社会に意味のある還元ができると信じている人はほとんどおらず、②サバイバーによるサバイバーのための事業が存在しないがゆえに、彼らが声を出せるスペースは、誰か他の人が決めたアジェンダの中にしか存在しなかったからです。かものはしが2021年に委託実施した調査でも、59のNGOのうち、サバイバーのリーダーシップを信じ、事業ないし組織の中に包摂しているのはたった5%で、その5%は全てリーダーシップネクストの事業パートナーNGOでした。

Our Approach取り組み

自分の人生を取り戻す

かものはしが2018年から支援しているリーダーシップネクスト事業は、人身売買の被害を受けた人たちが、リーダーとして立ち上がり、社会を変えていくという仮説を考察する事業です。もちろん考察するだけではなく、その方向に行くようさまざまな形で促しますが、暴力を受け社会で周縁化された人々のリーダーシップ育成がどう社会変革を引き起こすのか実証データは存在しません。だからこそ私たちは仮説を検証し、微修正を加えながらここまで進んできました。異なる人身売買や受けた暴力の形、出身地が置かれている異なる社会的政治的背景、被害者の中に残っている悲しい記憶のさまざまなしまい方、痛みと願望の多様な表現方法。6つの州で活動する16の異なるサバイバーグループが、このような多様な文脈の中からどう立ち上がり、グループ化してコミュニティを形成し、他のコミュニティを巻き込んで社会を変えていくのか、それを見守る事業です。

Feature Report indiaインド事業の特集レポート

#28

GIFTともに歩み、奏でる

2024.7.2インド

2024年4月18日〜20日の3日間、インド・ニューデリーにて、「リーダーシップネクスト・体験型ワークショップ会議」をコロナ以降初となる対面開催。リーダーシップネクスト事業のサバイバーグループやNGO関係者と財団関係者が参加した。「被害者性からリーダーシップへ」をテーマに、即興劇やパネルディスカッション、グループディスカッションを実施。また会場は各サバイバー・NGOグループのブースが所狭しと並び、熱気に包まれたイベントとなった。 「心を打つ、よどみないサバイバーリーダーたちの言葉」 かもの...

続きを読む

インド事業のブログ

ブログ一覧