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date2024.10.03
writer金井 宏之
行政職員からNPOへ制度の枠組みを超えて、試行錯誤しながら社会を変えていきたい日本事業部・金井へのインタビュー
contents
Q. 今担当している仕事を教えてください
日本事業部で、主に「児童養護施設などを出た若者の巣立ちの応援事業」を担当しています。虐待等を理由に児童養護施設などで暮らした後も若者たちが、施設職員や支援団体などとつながりを持ち安心して暮らせることを目指し、支援者の皆さまと一緒に、退所後支援を充実させるための支援者間の連携づくりや制度の改善や活用のための働きかけを行っています。
Q. なぜかものはしに転職しようと思ったのですか?
社会福祉士として地方公共団体に14年間勤め、児童相談所やこども家庭支援といった児童福祉のケースワーカーを経験しました。行政職員として働く中で、制度の枠組みの中では対応しきれない課題があることを感じる一方で、市民活動団体などが柔軟性やスピード感を持って支援している姿を目の当たりにしてきました。制度の中ではなく、自分ができることを試行錯誤しながら、社会を変えていきたいと思い、転職を考えました。
Q. かものはしを最終的に選んだ理由はなんですか?
実は一度、市民活動団体を支援する中間支援団体に転職をしていたのですが、偶然、かものはしの日本事業部の求人を見る機会がありました。「尊厳」をだれもがお互いに大切にしあえる社会をつくるというかものはしの考えと、児童虐待の予防と虐待からの回復をテーマに社会を変えていくという日本事業部の活動を知り、「自分が働くべき場所はここだ!社会を変えていきたい!」と思い、かものはしに移ることを決意しました。
Q. かものはしで働いてみて感じていることを教えてください
職員それぞれの想いが大切にされていると感じます。自分が「なぜ」それをするのか「どうしたいのか」を、職員同士で対話することで、自分に向き合う機会となっています。同時に、人それぞれが大事にしている価値観や考えも大切にしようと思うようになりました。
また、仕事や研修を通じて、物事を多角的にみることを学んだり、複数の現場に参加したり見たりすることで、社会全体へ目が向くなど、視野が広がっているという実感があります。
Q. 最後に、あなたの「なんとかしたい」を教えてください
「日本のこどもの精神的幸福度が世界ワースト2位」という悲しいデータがありますが、幸せを感じづらくなっている日本社会をなんとかしたいです。こどもが幸せであるためには、周りの大人も幸せであることが必要です。こどもも大人も幸せでいられる社会をつくるには、何が必要で何ができるか考えていきたいです。
writer
金井 宏之アフターケア事業部
児童福祉に携わりたいと思い、社会福祉士を取得し、地方公共団体の児童相談所やこども家庭支援部門のケースワーカーとして働いてきました。制度で解決できない課題に対して、市民活動団体が力を発揮している姿を目の当たりにし、NPOへの関心が高まる中でかものはしの日本事業の存在を知り、2022年に入職しました。マラソンでサブ4を目指していますが、達成にはまだ時間がかかりそうです。