【妊産婦支援事業】居場所「ふたやすみ」の活動をどう広げていくか
date2025.4.3
writer草薙 直基
こんにちは。
いつもあたたかい応援をありがとうございます。妊産婦支援事業部の草薙です。
前回の活動ブログではふたやすみの活動自体に焦点を当てましたが、今回は現場での活動をどう社会に広げていけるか、そしてスタッフの1人として私がどんな思いで活動をしているかについてお伝えします。

現場の活動をどう社会の変化につなげるか
ふたやすみでは、日中の居場所・訪問・宿泊を通じて、妊産婦とその家庭に寄り添います。約1年間の活動の中で、緊急対応が求められる場面でも可能な限りの対応をして、困難な環境下で奮闘する妊産婦さんと向き合ってきました。日々「私たちにできる最善の選択は何か?」を模索する一方で、社会問題そのものをなくしていくためには、現場での学びをもとに必要な仕組みや制度を考え、社会に反映させていくことが大事だと感じています。
- そもそもなぜ困難な環境下に追い込まれてしまうのか。
- 社会のどのような歪みがこの状況を生みだしているのか。
- どのような仕組みや制度があれば、支援を必要とする人を減らせるのか。
こうした問いを日々考えながら活動しています。

妊産婦の居場所を全国に広げるために
私たちは妊産婦の居場所が当たり前に存在する社会をつくりたいと考えています。
現在、日本国内ではふたやすみのような妊産婦のための居場所がまだまだ不足しています。
そんな中、2024年4月の児童福祉法改正により、「妊産婦等生活援助事業」という妊産婦の生活支援に対する公的な制度がスタートしました。これにより、妊産婦の居場所運営団体は、国や自治体の公的資金を活用することができるようになりました。
しかし、現時点でこの制度を活用している団体は限られています。

ふたやすみもこの制度を活用し、安定運営を目指すと共に、よりよい居場所づくりのためにこの制度の改善点を考え、声をあげ、政策への反映を目指します。
社会を動かすのは、一団体だけではできません。これまでも全国の居場所運営団体と、情報交換を重ね、悩みや学びを共有してきました。今後はさらに、同じ思いを持った他団体の仲間とともに、全国の居場所を増やす働きかけをしていきます。
男性で、なぜ妊産婦支援をしているのか?
ここからはどんな思いで私自身が活動しているのか、お話しさせてください。
「男性なのに、なぜ妊産婦支援の活動をしているのですか?」
これは活動する中で時々いただく質問です。
確かに、妊娠・出産は女性が経験するものなので、男性スタッフがどんな思いで関わっているか気になる方もいるかもしれません。

正直なところ、妊娠も出産も経験がないため、本当の意味での妊産婦の方々の大変さは一生分からないままだろうと思っていました。そんな自分が関わり続けて良いのか?と迷う時もありました。
そんなモヤモヤを抱えていた時期に、ある時ふと「なぜこの社会で孤立して子育てをせざるを得ない状況が生まれてしまうのか?」と考えました。すると、まだまだ妊産婦さんに対して自己責任を問うようなまなざしが社会にあり、それゆえ「助けて」と言いづらい状況があることに気付きました。そして、この問題は自分達が生きる社会が生み出しており、私自身もその自己責任論を作ってきた一部だと強く感じるようになりました。
自分の力だけじゃどうにもできないこともある
これまでの仕事や生活の中で、「がんばらなきゃ」と思う瞬間は何度もありました。頑張ることで得られたものも多いと考えるため、頑張ること自体は否定すべきだとは思いません。しかし、「がんばることは大切」という価値観の中で生きてきたことで、「がんばらない人は良くない」という自己責任論を意図せずに社会の中で強化してしまっているのではないか?と、考えるようになりました。そう考えると自分もこの問題にちゃんと向き合わないといけないと感じるようになりました。
「自分の力でどうにかできることもあるけど、自分の力だけじゃどうにもできないこともある」
こうした考えをもっと社会全体に広げていくことで、すべてを自己責任とする風潮が和らぎ、妊産婦支援の現場にも変化が生まれるのではないか。そんな希望を持ちながら、今もこの活動を続けています。

引き続き活動を見守っていただけると嬉しいです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「ふたやすみ」では活動に必要な物品の寄付を募集しています。ぜひ、活動を応援したいと思った方はこちらからお願いします。
writer

草薙 直基妊産婦支援事業部
人材紹介会社での法人営業の仕事を経て、2014年にかものはしに入職しました。かものはしでは、もともと資金調達の担当をしていましたが、今は妊産婦の居場所作りをしています。これからのことを前向きに捉えられる瞬間が多くの人に訪れるようにしたいという思いで活動しています。HIPHOP(ラップ)が好き。楽器はピアノを練習中です。