2003年からの伝統「バーチャルボードミーティング」をカンボジアでも行いました!
date2012.3.22
カンボジア駐在員の共同代表青木です。
NEC社会起業塾というNEC(今はそれに加え横浜市や花王がスポンサーのものまであります)が割とアーリーステージの社会起業を応援する仕組みがあります。ETIC.が事務局となって運営しています。社会起業塾について詳しくはこちらからご覧ください。
金銭的な支援、NEC製PCの提供、NECに対する事業提案や寄付提案の機会を頂けるという本当に貴重で有用なプログラムです。かものはしプロジェクトも2003年に参加しました。詳しくはこちらからご覧ください。
しかし、先に挙げた支援もさることながら、2003年以来私たちの活動にずっと影響を及ぼしているのが「バーチャルボードミーティング」というNEC起業塾のときから始まった会議でした。NEC塾を行う際の条件の一つだったのですが、NECの方、ETIC.の方に加え団体が行う事業分野での先行者や識者を「仮想取締役」として招き、定期的に取締役会を行うという仕組みです。
そのミーティングにおいては、参加者は当事者意識を持って事業の今後の方向性や進捗の管理などを行うことになります。私たちのような小さなNGOが正しく効果的な運営をしていくために、様々な人に協力してもらう必要があります。そのための大きな一歩として取り組んだこのバーチャルボードミーティング。NEC起業塾が終わった後もかものはしでは3ヶ月に一度を目安にずっと行ってきました。(思えば6年くらい!?)
呼称こそ「バーチャルボードミーティング」→「アドバイザリーボードミーティング」→「評議委員会」などと変わってきました。しかし、長い社会経験や能力が未熟なまま起業し、上司がいなかった私たちにとって、事業を管理する厳しさ、倫理、長期と短期のバランス、経営哲学・理念など様々な点で非常に役立つアドバイスを頂き続けてきたことは変わりません。また、それを事業のマイルストーンにして頑張ったり、「あそこで約束したことだから頑張ろう」と支えにしてきたと言うところもあります。
とはいえ課題もいくつかあり、
例えば、
・事業が多岐にわたるに従って十分なディスカッションの時間がとれなくなってきたこと
・必要とされる専門性が細分化されてきたこと
・カンボジアの状況やカンボジア人に詳しい人を日本で確保することは困難なこと
・オンラインだとディスカッションのスピード・質に課題が残ること
・カンボジア人マネジャーにも参加して欲しいが言語の問題で課題があること
等です。その課題を解決するために、例えば日本では少し前からファンドレイジング専門のボードミーティングを行うなどしてきました。
そして今回、とうとうカンボジアでバーチャルボードミーティングをおこなう事が出来たのです。
かものはしの事を理解して頂き、様々なアドバイスをカンボジア人マネジャー達に直接頂けるなど大変貴重な機会となりました。スタートとしては上々だと思います。今後はもっと議論の質を高めたり、参加して頂く皆さんに「自分たちの事業」と思って頂けるくらいの愛着を持っていただけるように工夫していきたいと思っています。
皆さんに向かって事業報告する青木
自分の事業報告を前に少し緊張気味のマネジャー(写真左)
人・NGOの紹介、事業の確認、管理のためのコンセプトの紹介、費用対効果についてのアドバイスなど様々な助言を頂きました。参加していただいた皆さん、本当にありがとうございました。これからも是非よろしくお願いいたします。