アニュアルトリップで気づいた大切なこと~"居場所"としてのコミュニティファクトリー~
date2014.4.15
みなさま、こんにちは。
カンボジアで現地インターンとして活動している、
石渡菜奈子と申します。
今日は、先日行われたアニュアルトリップについて、
報告したいと思います。
かものはしプロジェクトでは
昨年から正式に「アニュアルトリップ」として、
ファクトリーで働いている女性たちとスタッフ全員で、
いわゆる社員旅行に行っています。
カンボジアで働くスタッフの親睦を深めること、
また、リフレッシュすることが目的です。
今回はクラウドファンディングサービス・シューティングスター
を使って支援していただき、全員で行って来ることができました。
今年はタイとの国境にあるパイリンに行って来ました!
企画してくれているのは、カンボジア人の人事部スタッフ。
日本人はいっさい入らず企画をしているので、カンボジア人メンバーが
本当に行きたいと思っている場所に行くことができます。
(日本人の私たちはどんな場所になるのかどきどき・はらはらです!)
担当スタッフの1人、オンさんは、
"女性たちのモチベーション"になれば良いなと話してくれました。
「毎日工房に居て、毎日同じ仕事を黙々とこなしている彼女たち。
働く時はしっかりと働いてくれている分、
遊ぶ時は思いっきり遊ぶことでリフレッシュできる。
そして、よーし、次年度もみんなで頑張るぞ、と思ってもらいたい!」
とのこと。
そしていよいよアニュアルトリップ当日がやってきました。
まだ薄暗い早朝からみんなでバスに乗り、
片道5時間かけて目的地パイリンを目指します。
明るくなって来たころ、朝ご飯が配られました。
"バーイサイチュルク"という、
ご飯とお肉にピリ辛のソースをかけて食べるカンボジア料理です。
普段は週に二回しかお肉を食べることができないという女性たちは、
おいしいご飯に加え、みんなで遠出ということで、
終止美味しそうに、楽しそうに頬張っていました。
と、明るくなって見る女性たちは、普段にもまして、とーっても綺麗!
この日の為に新調した素敵なお洋服を着て、お化粧をして、
本当にこの日を楽しみにしていてくれたんだなと感じました。
普段、月曜日から土曜日まで工房でお仕事をし、
休みの日曜日は家事の手伝いをする、という彼女たちは、
住んでいるクチャ村から出ることはほとんどありません。
お寺に行ったり、お買い物したり、
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいます。
一日目は少し早めに宿へ向かいます。
いつも木の床の上に薄いござ一枚で寝ている女性たちは、
ベットのある部屋にとっても満足げでした。
着替えをして集合し、スタッフたちより一年間の業務実績が報告されます。
そして最後は、青木共同代表のあいさつ。
少し難しい話が続きますが、真剣に聞いています。
その後は、みんなでご飯です!わいわいとすっかりお祭りムード。
一つのテーブルに一つのおかずをみんなでつっつくのが、カンボジア流。
そして、待っていました!ダンシングタイム!
踊るのが大好きなカンボジア人たちは、ずーっと踊り続けます。
カンボジアらしい曲からクラブミュージックまで、どんな曲でも
「フリースタイルでいいんだよ!ははは!」
と一体となって楽しい時間を過ごしました。
明くる日に向かったのは、今回の目玉、滝です!
「ななこ!シャワーを浴びるよ!」と張り切って手を引いてくれました。
みんなで繋がって岩を滑ったり、滝に打たれたり、綺麗な石を探したり、
自然に囲まれて生活している女性たちは、
上手な遊び方を沢山知っていました。
今回改めて感じたのは、
かものはしプロジェクトのファクトリーは単なる工房としてではなく、
ひとつのコミュニティーとして機能しているということです。
彼女たちは金銭的な事情が故に、困難に直面することもあります。
家族の中で問題が生じることもあります。
そんなとき心のよりどころとなる「居場所」があるだけで救われる。
みなさんも似たような経験はありませんか。
「かものはしで働く前は両親と3人で畑を耕して生活していた。
かものはしで働いて良かったと思うのは、毎日友達とお話しできるから!」
家庭訪問に行った際、ある女の子が話してくれました。
学校にも満足に通うことが出来なかった彼女たちが本当に欲しかったのは、
「お金」だけではなかったのかも知れません。
今回私たちかものはしプロジェクトが得たもの・再確認したものを、
少しでもお伝えすることが出来ていれば幸いです。
本当に素敵な時間となりましたことを報告し、感謝申し上げますと共に、
本年度も力を合わせて精進することをここに誓います。
本当にありがとうございました!
大学3年後期より休学。現地駐在インターンとして1年間勤務予定。現場を見てみたい!と思い立ち、カンボジアにて修行中。