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インドの人身売買の被害者たちに寄り添って感じたこと

date2014.2.27

こんにちは。
インド事業部インターンの花角紀子です。

私は先月、かものはしのインド出張に同行してきました。
インドでの3週間、被害者の女の子たちと出会い、
私が感じたことを書きたいと思います。

「被害者の女の子たちの思いに寄り添う」

これが私の出張目標でした。
自分が日々取り組んでいる活動の先にいる被害者たちが
どのような思いを抱えているのか、自分自身で感じたかったのです。
hanazumi1.jpg※お祈りをする女の子たちの様子

出張中、私は実際にいくつかのシェルター
(被害者の少女たちを保護している施設)を訪れました。

売春宿から救出されてたった2週間の子
家族に売られ、もどる場所を失い、シェルターで3年過ごしている人
絶望と不安で圧し潰されそうになっている子

たくさんの女の子に出会いました。
彼女たち1人1人がそれぞれの思いを
心の中に抱えていました。

彼女たちに出会い、正直私は彼女たちにどのように接したらいいのか、
戸惑いがありました。
hanazumi2.jpg※じっと下を向いて祈り続ける女の子。彼女は何を思い、何を祈るのだろうか。

そんな中、
自分の夢を語ってくれた子に出会いました。
彼女は看護師を目指して勉強しながら、
将来は被害者と向き合う
カウンセラーになりたいと話してくれました。

「私のように人身売買の被害に遭い
トラウマを抱えている女の子たちは
自分の意思や本当の声をなかなか出せずにいる。
しかしそのままでは、彼女たちは被害の苦しみから抜け出すことはできない。
もっと彼女たちが前を向いて生きていけるように引っ張っていきたい。」

そう話す彼女でさえも最初はトラウマがあり、
時に自分自身に負い目を感じ、
本当のことを話すことができなかったそうです。

しかし、
ある時すべてを打ち明けることができたことで、
自分はいま前向きになれているのだ

と話してくれました。

誰かに自分を打ち明けられて前を向き始めることができた子もいれば、
その一方で「誰も信用できない」、
そう思って自分の殻の中に閉じこもっている子もいました。

彼女たちはそれぞれどのような思いを抱えていて、
その心境の変化のきっかけになるものは一体何なのだろうか。

自分が誰かに、
「自分の向き合いたくない過去」について打ち明ける時を想像してみる。

自分が情けないほどに弱くて、どうしようもできなかったあの時。
誰しもがあるだろうそんな過去を誰かに告白しようとした時、

一体何を感じるのだろう。

「実は・・・」と相手に話始める瞬間。
そこにあるのは、
"受け入れてもらえるかわからない"という
ものすごく大きな恐怖

その一方で、
"この人なら受け入れてくれるかもしれない"という
少しばかりの期待

その「恐怖」よりも「期待」が大きくなったとき、
初めて口を開くことができるのだと思いました。

人身売買被害者である彼女たちが、
その過去について告白することに対して、
そこにどれだけ大きな恐怖があるのか想像してみると、
私はそれだけでとてつもなく恐ろしく感じました。

だからこそ、当事者でない私たちに必要とされているのは、
「受け入れる姿勢」ということなのではないかと思います。

その姿勢を感じて初めて彼女たちは口を開くことができるのではないか。

そしてそれをきっかけに前を向いていくことができるのではないかと感じました。

今なお家族のもとに帰れない、
受け止めてもらえないかもしれない、
目の前の人に「汚れた子」という先入観を持って見られるのではないか、
そんなたくさんの不安を抱える中で、彼女たちは闘っています。

だからこそ、その環境の中で
思いを共有できる仲間、
喧嘩できる相手、
時には叱ってくれる人、

そんな人達が身の回りにいることが
彼女たちにどれだけ大きな安心希望を与えるでしょうか。

サバイバー(被害の経験を生き抜いてきた子)たちと話しているなかで、
その大切さを強く感じました。
hanazumi3.jpg※コルカタ・シャンブドのスタッフたち(一番左に写るのが花角)

彼女たちを理解し、受け入れようとする姿勢が支援者側に必要であり、
それは彼女たちにとって大きな支えになるのです。

このことは彼女たちのすぐそばにいる支援者だけではなく、
こうして日本のような遠く離れたところにいる私たちも
考えていたいと思います。

スクリーンショット 2013-12-17 0.51.36.pngライター紹介:花角 紀子
大学在学中は難民問題に関わる一方、子ども×ボランティアを通してアジア・アフリカの国々へ。現在は卒業までの半年間、インド事業部にてインターン中。

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