「子どもに値段が付けられ売られてしまう」信じられないような行為が、今も世界中で起こり続けているという事実を、あなたはご存知でしょうか?
インド西ベンガル州に住むサリナは17歳のとき、だまされて売春宿に売られました。彼女が7人兄弟の長女として育ったのは、インドの西ベンガル州にある貧しい農村。学校にも行けずに「3食食べるのがやっと」という子ども時代を過ごします。
都会に働きに出ることを決めた彼女は、同じ村に住む親戚から『良い働き口を紹介してあげる』と声をかけられます。
幸いにも救出されて、村に戻った後も過酷な運命が待ち受けていました。
友達から無視をされる、村人から家に火をつけられる。性産業に関わったことで「汚らしい」と見られ、差別と嫌がらせに遭った彼女は、私たちのパートナー団体のサポートを何年も受け、ようやく立ち直りました。そして村はずれに小さなお店を建てました。
“私はこれまでずっとコントロール「される」側の人間でした。誰かに命令され、従うしかなかった。そんな私が「今日の仕入れは何にしよう、儲かったお金で何を買おう」と考えて行動を起こせるようになった。「人身売買の被害者」から「ビジネスウーマン」になったんです。支配される側から、自分で何かを決める側になれたのです。”
人身売買の被害者が立ち直ることをサポートし、悲劇がくり返されないよう加害者たちが罰せられる仕組み作りを インドで続けています。
このインドをはじめ世界中では、100万人※の子どもが人身売買の被害にあっています。
※出典:ILO 2017年 Global Estimates of Child Labour RESULTS AND TRENDS,2012-2016
売春宿のオーナーは、彼女たちの髪をつかみ、頬や体を倒れるまで殴ります。倒れた彼女は、「客の前で暴れると痛い思いをする」と抵抗できなくなります。
みんなと同じように、
学校へ行って勉強したかった…
「ミーチャ」という女の子の言葉です。
東南アジアで12歳で売られたミーチャは、HIVに感染し、20歳で亡くなりました。
(出典:大久保 真紀著「買われる子どもたち―無垢の叫び」)
苦しみながら売春をさせられている子どもたちが、今もいるのです。運良く救出されても、トラウマやHIVへの感染、周りからの差別に襲われます。
未来に希望を見いだせず、自ら命を絶つ場合もあります。
一人ひとりの女の子を助け出すだけでは、この問題は決して解決しない。人身売買が起こらない仕組みをつくる。そうすれば、問題を根本的に解決できるはずです。
そう考えた私たちは、最初に活動した国カンボジアで、「買う側」「売る側」両方に働きかけ始めました。
一人ひとりと向き合い、地道な活動をしてきました。その結果、カンボジアでは性犯罪の加害者の逮捕件数はは2001年から9年間で大幅に増加。
今では子どもを置く売春宿はほとんどなくなり、「人身売買の問題が解決した」と言えるまでになったのです。
(※2018年3月にカンボジア事業は終了しました)
今、注力するのがインドでの活動です。人身売買の規模は世界最大と言われるインドで、子どもが売られてしまう値段は1人2万円。
特に東部の西ベンガル州の周辺に貧しい村があり、西部の大都市ムンバイまで約1,600kmのルートを通じて、たくさんの子どもや女性が売り飛ばされています。
さらに、インドで人身売買をした業者が逮捕され、有罪になるのは、たった数パーセントのみなのです。
その結果、人身売買は「割りの良いビジネス」であり続け、子どもや女性たちが売られてしまう状況が続いてしまうのです。
そこで私たちは、現地のパートナー団体とともに、被害者の少女・女性に寄り添うことと、問題の根を断つ取り組みを行っています。
そのためには、被害者の権利と正義を取り戻すための仕組みづくり、救出した被害者の回復支援など、簡単ではない仕事が必要と分かってきました。活動が十分な効果をあげるためには、毎年1億円の資金が必要です。
かものはしプロジェクトは、毎月1,000円〜ご寄付いただけるサポーター会員の方々から、あたたかいご支援をいただいています。
10,000名以上からご支援いただいてきました。
NHK総合、テレビ朝日、日本経済新聞、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞などに掲載
日本青年会議所「人間力大賞・参議院議員奨励賞」、エクセレントNPO大賞、国際交流基金「地球市民賞」なども受賞
味の素株式会社など
味の素株式会社、住友生命保険相互会社、ジョンソン・エンド・ジョンソン社会貢献委員会、日鉄エンジニアリング株式会社などからもご支援いただいています
お一人ひとりの想いを、子どもたちの幸せへと最も効果的に変えるために。
皆さんからお預かりした寄付金を最大限有効に活用するため、効率的な組織体制を整えてきました。
あなたがPCやスマホの前にいるこの今も、世界のどこかでだまされて子どもが売られています。しかし、それを止める力があなたにはあります。私たちが学んだのは、「行動すれば、変えられる」ということです。
たくさんのサポーター会員の皆さまと一緒に歩んできたなかで、想いは確信へと変わっています。
※2020年より、日本の子どもの問題にも
取り組む方針です。(お知らせ)
年次報告書、イベントやボランティアなど、かものはし参加の方法をお届けします。
年に一度年次報告書と事業報告会で活動の報告や今後の方針を詳しくお伝えしています。ブログ、Facebook、Twitterでも活動の様子を発信しています。
認定NPO法人であるかものはしへのご寄付は、寄付金控除(税制優遇)の対象となります。最大約40%の所得税控除と、東京都にお住いの方は住民税控除を合わせると最大約50%の控除が受けられます。
例:毎月3,000円のご寄付を1年間続けた場合(年間36,000円ご寄付された場合)
・所得税:
(36,000円‐2,000円)×40%=13,600円
→合計13,600円の控除が受けられ、毎月の実質負担額は2000円未満になります。
さらに東京都にお住いの方は、
・住民税:
(36,000円‐2,000円)×10%=3,400円を加えると
→合計17,000円の控除が受けられ、毎月の実質負担額は1600円程度になります。
※2020年より、日本の子どもの問題にも
取り組む方針です。(お知らせ)
※かものはしプロジェクトは、被害者のプライバシーと意志を尊重し、被害者個人が特定される写真は使用いたしません。
※右記のページは、当団体が認めているキャンペーンです。https://gooddo.jp/