学生団体『次世ノハシ』高校生たちによる街頭募金のご報告
date2016.1.26
2015年12月12日~13日に、
高校生の学生団体『次世ノハシ』(ジセノハシ)による
募金活動が行われました。
わずか2日間で集まった金額は、27万円以上にもなりました。
高校生たちはどのようにして、このような大きなお金を集めることができたのでしょうか?
募金活動をサポートした、かものはしスタッフが
高校生たちの募金活動に掛ける熱い想いをお伝えします。
高校生リーダー 原田さんの募金活動への想い
「高校生活ではできない経験を通じて、成長できる場を作りたかった」
2日間の募金活動を終え、何かをやり遂げた満足感と興奮さめやらぬ高校生たちに、
次世ノハシのリーダーである原田さんが募金活動の目的をそう伝えていました。
(中央の女性が、中心となって動いてくれたリーダーの原田さん)
次世ノハシとは
『子供が売られる問題』について、
かものはしプロジェクトの共同代表である村田から話を聞いた一人の高校生が
「自分たち学生だからこそ出来る活動があるはずは」
そう考えた末に立ち上げられた学生団体です。
『次世代への架け橋になろう』
その想いで活動していて、今回の募金活動は3回目になります。
高校生の自分たちはお金を寄付したり、
現地に行ってアクションを起こすことは、時間的にも経済的にも難しいです。
しかし、原田さんは去年の募金活動に参加したとき、
カンボジアやインドで起こっている現状に対して
自分たちの怒りや悲しみを社会に訴えることで『想いは伝わる』という手応えを得ました。
その経験が、
高校生でも社会で起きている問題の解決のために貢献ができると
実感することにつながったのだといいます。
彼女自身が得た学びと成長をもっと多くの高校生と共有したい、
この想いが今回の募金活動の原動力でした。
募金活動をサポートして
(雨が降り突き刺すような寒さのなか、街頭の人たちに必死に呼びかける高校生たち)
道行く人にこんなに熱心に訴えかける募金活動を、私は今まで見たことがありませんでした。
高校生の彼らが大勢の人が行き交う渋谷や新宿の繁華街の真ん中で、
「あなたは3万円があったら何を買いますか?
貧しさのため、3万円で売られてしまう子どもがいます!」
「私たちは3食普通に食べて、当たり前に学校に行っています。
でも、世界にはご飯も食べられない子、貧しさのためにだまされて売られてしまう子がいる。
そんな現実を許して良いのでしょうか!」
代表村田が立ち向かってきた現実を知った彼らは、
自分が感じた怒りや憤りを言葉にして、
誰が聞いてくれるともしれない雑踏に向けて語りかけました。
まるで演説をするかのように身体全体で訴えかける子、
3人で連携プレーをするかのように問いかけるグループ。
募金を行っていた都内5ヶ所を巡回していた私は、
彼らの言葉を聞いて涙が出そうでした。
彼らが街頭に立つ事を自分で決めて、
伝えたい事を自分で考えて発信していたからこそ、
言葉が人の気持ちに届くのだと思いました。
それに応じるかのように、
横断歩道を渡りきったのにわざわざ戻って募金してくれる方、
活動中の二日間にわたって募金してくれる方、
照れくさそうに募金してくれる中高生くらいの男の子グループ、
「頑張ってね」と声をかけてくれる若い男性。
(老若男女、とても多くの方が募金に協力してくれました)
募金活動終了後、ある高校生は
「募金活動中、自分の怒りや悲しみを伝えたくて、伝えたくて、
気づいたらすごく前に出ていた」と話していました。
また、各所に立った高校生達は、
どうやったら道行く人の心に届く問いかけができるか、
短い時間で試行錯誤を繰り返し、同じグループのメンバーと連携プレーをとりながら、
語りかける内容を工夫しながら改善していた事も後で知りました。
恐るべし、高校生!
(次回につなげるため、各メンバーが気付いたことを発表してくれました)
新宿、渋谷、池袋、巣鴨、恵比寿の二日間で、
皆様からお預かりした金額は、275,500円。
彼らの気持ちが伝わり、
それを受け取った方が『募金』という形にかえてくださったのだと思いました。
集まった資金は、インドやカンボジアで大切に使わせていただきます。
募金してくださった皆様、ありがとうございました!
(1日目に募金活動してくれたメンバー。高校生たちは元気いっぱいでした!)
ライター紹介:遠藤 あゆみ
寄付開拓アソシエイトとしてかものはしプロジェクトにかかわる。本職は、社会福祉士として児童養護施設で11年、現在は高齢者分野で3年目を迎えた。