だまされて売春宿に売られた少女、サリナ17歳
「子どもに値段が付けられ売られてしまう」信じられないような行為が、今も世界中で起こり続けているという事実を、あなたはご存知でしょうか?
インド西ベンガル州に住むサリナは17歳のとき、だまされて売春宿に売られました。彼女が7人兄弟の長女として育ったのは、インドの西ベンガル州にある貧しい農村。学校にも行けずに「3食食べるのがやっと」という子ども時代を過ごします。
都会に働きに出ることを決めた彼女は、
同じ村に住む親戚から「良い働き口を紹介してあげる」と声をかけられます。
“家に招かれ、勧められたお茶を飲むと、意識を失ってしまいました。たぶん睡眠薬が入っていたのでしょう。
気がついたら電車に乗っていて、知らない男が隣にいました。
「どこに行くの?」「イヤだ、家に帰してほしい」そう言うと返ってきたのが、
「おまえはあの親戚の女に売られたんだよ」という冷たい言葉でした。
そして、連れて行かれた先は売春宿。
朝から晩まで、つらい暴力をたくさん受けながら、嫌な仕事をさせられ、食事も与えられず、
劣悪な環境でつめこまれるように眠る。そんな生活が何年も続きました。”
友達から無視をされる、村人から家に火をつけられる。
性産業に関わったことで「汚らしい」と見られ、差別と嫌がらせに遭った彼女は、
私たちのパートナー団体のサポートを何年も受け、ようやく立ち直りました。
そして村はずれに小さなお店を建てました。
“私はこれまでずっとコントロール「される」側の人間でした。誰かに命令され、従うしかなかった。
そんな私が「今日の仕入れは何にしよう、儲かったお金で何を買おう」と考えて
行動を起こせるようになった。「人身売買の被害者」から「ビジネスウーマン」になったんです。
支配される側から、自分で何かを決める側になれたのです。”
みんなと同じように、学校へ行って勉強したかった…
このインドをはじめ世界中では、毎年180万人の子どもが人身売買の被害にあっています。
私たちが平和な生活を過ごしている、たとえばこの10分間にも、30~40人の子どもが世界中のどこかでだまされて売られているのです。
売春宿のオーナーは、彼女たちの髪をつかみ、頬や体を倒れるまで殴ります。
倒れた彼女は、「客の前で暴れると痛い思いをする」と抵抗できなくなります。
「みんなと同じように、
学校へ行って勉強したかった…」
「ミーチャ」という女の子の言葉です。
東南アジアで12歳で売られたミーチャは、HIVに感染し、20歳で亡くなりました。
(出典:大久保 真紀著「買われる子どもたち―無垢の叫び」)
苦しみながら売春をさせられている子どもたちが、世界には今もいるのです。
運良く救出されても、トラウマやHIVへの感染、周りからの差別に襲われます。
未来に希望を見いだせず、自ら命を絶つ場合もあります。
ただ生まれた場所が違うだけで、私と同じ女の子が苦しんでいる
この問題は、どうすれば解決できるのでしょうか?
私たち、かものはしプロジェクトが活動を始めたのは、2002年のこと。
共同創業者の村田早耶香が、大学2年生のときでした。
認定NPO法人かものはしプロジェクト
共同創業者 村田早耶香
大学時代に訪ねたカンボジアの村で
大学の授業で、12歳で売春宿に売られ20歳でエイズで亡くなった女の子の話を聞きました。
「私は親に何十万円もの学費を出してもらい、楽しい大学生活を送っている。
生まれた場所が違うだけで、どうして与えられた運命が、こんなにも違ってしまうのだろう?」
そんな疑問にいてもたってもいられずに、夏休みに現地を訪ねました。
保護された子どもたちと片言で話し、遊び、人懐っこい笑顔に触れ、
同時に彼女たちの哀しい過去を知りました。
「こんなひどいことは、絶対になくさなくてはいけない…」
「子どもが未来を奪われて苦しんでいる社会を、なんとか変えたい」
強い思いを抱いて帰国した私は、自分にもできることを探し始めました。
絶対に
解決したい
この問題に取り組んでいる団体は、当時はまだ多くないと感じていました。「やってる人が少ないのならば、知った自分がやるしかない」そう決意しました。
あきらめず会う人会う人に想いを伝えていたところ、一人ふたりと共感してくれる仲間が増えていきました。
そして、共同創業者の青木と本木と出会ったのです。2001 年のことでした。
大学生の頃に出会った共同創業者の青木と本木
カンボジアの農村で
応援してくださる仲間が増えました!
就職せずこの活動を続けることは、大好きな両親にも祖父母にも反対されました。
1ヶ月5万円の収入で生活していたこともありました。
慣れないカンボジアでの活動は、治安の問題や習慣の違いなどハプニングの連続…
でも、この人たちと一緒ならば、本当に変えられるかもしれない
子どもを守るという夢を、決してあきらめたくない
村田はこの活動を、続けて行くことに決めたのです。
絶対に子どもを「買わせない」「売らせない」そのために…
一人ひとりの女の子を助け出すだけでは、この問題は決して解決しない。
人身売買が起こらない仕組みをつくる。そうすれば、問題を根本的に解決できるはずです。
そう考えた私たちは、最初に活動した国カンボジアで、「買う側」「売る側」両方に働きかけ始めました。
子どもを買う人を逮捕する
犯罪を犯した人が捕まるという当たり前のことが、カンボジアでは当たり前ではありませんでした。そこで、警察官が加害者をきちんと取り締ることができるようにするため、カンボジア政府や他の国際機関と協力して、警察官に研修を提供しました。
大人に仕事を、子どもに教育を
売られてしまった子どもの多くは、貧しい農村の出身です。カンボジアで、雑貨や鞄をつくる工房を経営し、女性たちを雇用しました。
安定した収入を得た家族は、子どもを出稼ぎに出さずに済むようになり、子どもが学校に通えるようになりました。
貧しい農村でたくさんの少女に出会い、
彼女たちの笑顔を創り出してきました。
工房で働いている女性たち。みんな働く力を身に付けながら、「生きる力」を身に付けています。
一人ひとりと向き合い、地道な活動をしてきました。その結果、カンボジアでは性犯罪の加害者の逮捕件数は2001年から9年間で大幅に増加。今では子どもを置く売春宿はほとんどなくなり、「人身売買の問題が解決した」と言えるまでになったのです。
子どもが売られない世界は、
つくれる
16年間の地道な活動を続けてたどりついた、私たちの確信でした。
(※2018年3月にカンボジア事業は終了しました)
子どもが売られない世界を、インドでも。
特に東部の西ベンガル州の周辺に貧しい村があり、西部の大都市ムンバイまで約1600Kmのルートを通じて、たくさんの子どもや女性が、売り飛ばされています。
さらに、インドで人身売買をした業者が逮捕され、有罪になるのは、たった数パーセントのみなのです。
その結果、人身売買は「割りの良いビジネス」であり続け、子どもや女性たちが売られてしまう状況が続いてしまうのです。
そこで私たちは、現地のパートナー団体とともに、被害者の少女・女性に寄り添うことと、問題の根を断つ取り組みを行っています。
被害を受けた少女・女性に寄り添う
運よく売春宿から逃れた後も、負った心身の傷に苦しみ、また村に戻った後に差別に合うケースも少なくありません。そこで、セラピーなどを提供して心の回復を支援します。また、被害者補償金受け取りのための支援などを行っています。
被問題が起こる根を断つ
人身売買が旨味のあるビジネスである限り、被害者は出続けてしまいます。そこで、加害者が適切に罰せられるように、パートナーである弁護士やNPOとともに裁判支援を行ったり、法整備への働きかけを行っています。
人身売買をストップするため、
私たちの仲間になってください
今苦しんでいる、少女たちを助けだしたい。2024年までにはこの国から人身売買をなくしたい。
そのためには、被害者の権利と正義を取り戻すための仕組みづくり、救出した被害者の回復支援など、簡単ではない仕事が必要と分かってきました。活動が十分な効果をあげるためには、毎年1億円の資金が必要です。
もしあなたが、「子どもたちを助けたい」「かものはしプロジェクトを応援したい」と思ってくださったなら、
サポーター会員として私たちの
仲間になってもらえませんか?
単にモノを与えるだけではない。
子どもが売られない仕組みをつくる。
今苦しんでいる子どもたちも、
未来の子どもたちも救うための寄付です。
月1,000円からの支援で、子どもたちを守れる
かものはしプロジェクトは、毎月1,000円〜ご寄付いただけるサポーター会員の方々から
あたたかいご支援をいただいています。
10,000名以上からご支援いただいてきました。
サポーター
市原 映美さま
私は“闇の子供たち”という映画をきっかけに児童買春の現実を知りました。この世にこれ以上の悲劇が存在しますか?
“児童買春撲滅”に焦点を当てて活動されている村田さんの理念に強く共感します。私1人の力は微力です。でも多くの人から集められた微力は大きな力になると信じています。
サポーター
株式会社日本人材機構 代表取締役社長
小城 武彦さま
2003年、村田さんのプレゼンに感銘を受け、「是非応援させてほしい」と一方的に応援団に加えてもらってからの付き合いです。
「おかしい」と思ったことから眼をそらさず、自分たちの力で解決に向けた道を切り拓いていく。そんな彼ら・彼女らの姿に触れるたびに、年長者ながらも大きな学びと勇気をもらっています。今後も、かものはしプロジェクトを応援していきます。
「カンブリア宮殿」に出演
NHK総合、テレビ朝日、日本経済新聞、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞などに掲載
ウーマンオブザイヤー2006/2019
日本青年会議所「人間力大賞・参議院議員奨励賞」、エクセレントNPO大賞、国際交流基金「地球市民賞」なども受賞
味の素株式会社など
味の素株式会社、住友生命保険相互会社、ジョンソン・エンド・ジョンソン社会貢献委員会、日鉄エンジニアリング株式会社などからもご支援いただいています
お一人ひとりの想いを、子どもたちの幸せへと最も効果的に変えるために。
皆さんからお預かりした寄付金を最大限有効に活用するため、効率的な組織体制を整えてきました。
だまされて連れて行かれる少女を守るのは
今のあなたの行動です
あなたがPCやスマホの前にいるこの今も、
世界のどこかでだまされて子どもが売られています。
しかし、それを止める力があなたにはあります。
私たちが学んだのは、「行動すれば、変えられる」ということです。
一人ひとりの力は小さいかもしれない。
でも、たくさんの人の力が集まれば、この問題は必ず解決できる。
2019年6月の年次総会でサポーター会員の皆さまとともに
年次報告書、イベントやボランティアなど、かものはし参加の方法をお届けします。
年に一度年次報告書と事業報告会で活動の報告や今後の方針をくわしくお伝えしています。ブログ、Facebook、Twitterでも活動の様子を発信しています。
年次報告書、イベントやボランティアなど、かものはし参加の方法をお届けします。
毎月、現地の人々やプロジェクトの様子がわかる動画や現地の情報が届きます。
年に一度年次報告書と総会で活動の報告や今後の方針をくわしくお伝えしています。ブログ、Facebook、Twitterでも活動の様子を発信しています。
認定NPO法人であるかものはしへのご寄付は、寄付金控除(税制優遇)の対象となります。最大約40%の所得税控除と、東京都にお住いの方は住民税控除を合わせると最大約50%の控除が受けられます。
例:毎月3,000円のご寄付を1年間続けた場合(年間36,000円ご寄付された場合)
・所得税:(36,000円‐2,000円)×40%=13,600円
→合計13,600円の控除が受けられ、毎月の実質負担額は2000円未満になります。
さらに東京都にお住いの方は、
・住民税:(36,000円‐2,000円)×10%=3,400円を加えると
→合計17,000円の控除が受けられ、毎月の実質負担額は1600円程度になります。
認定NPO法人かものはしプロジェクト 共同創業者 村田早耶香
「最悪の形態の児童労働」と言われれている「子どもが売られる問題」に取組み始めて、15年以上が経ちました。
「問題解決には20年も30年もかかる」と言われていたカンボジアは、皆さまのご支援を始め、
色々な人の取組みのおかげで随分状況が良くなりました。
しかし、まだ世界には今も売られている子どもがいます。
「子どもが売られない世界をつくる」ために、一緒に活動してください。
皆さまからのご支援、心よりお待ちしています。
あなたの1,000円で、子どもたちの人生が変わります。
スタッフ一同、今すぐのご支援をお待ちしています。